【RAW現像講座】コントラストの操作で作品のエッジを立たせよう

早速ですが、何枚か写真をみてください。

撮影場所も撮影時間、被写体…すべてが異なる写真ですが、どの写真もコントラストを意識して撮影・編集された写真です。

写真の好みは人それぞれですが、“コントラストの強弱”を意識すると一気に質感が高くなります。モノ撮りのときは光の強弱・光の方向などスピードライトを使用して質感を出す方法はありますが、初心者には難易度が高くなります。

初心者でも「簡単にカッコいい写真が撮れる」方法のひとつがRAW現像でコントラストを操作する!だと考えています。

写真やRAW現像におけるコントラストとは

コントラストって何?

コントラストとは直訳すると“対比・対称”という意味になります。2つのものや事柄の差という意味ですね。
明るさのコントラストが高いとなれば、明暗の差が大きいとなりますし、色のコントラストがきれいとなれば色の対比の差がきれいということになります。

RAW現像でのコントラストは、明暗の差のことをさします。コントラストを強くすると、明暗の差が強く(明るい部分はかなり明るくなり、暗い部分はかなり暗くなる)なります。

コントラストを上げれば写真全体が変わる

RAW現像においてコントラストとは写真の明暗の差と説明しましたが、コントラストを調整すると彩度もシャープネスも上がります。

左は現像前の写真をさらにコントラストを弱めてみた写真ですが、全体的にかすんでしまい、空や緑の彩度も低いですし、岩肌のエッジもはっきりしませんよね。ではなぜこうなったのでしょうか。

明暗の差が大きいということは、濃い(暗い)色はより濃く(暗く)、明るい色はより明るくするということになります。逆に明暗の差が小さいとなると、濃い色と明るい色の差が小さくなるということです。つまり明暗の差が小さい=色味が近づくということになります。

色味が近づくということは全体的に白と黒の中間のグレーに近くなるということです。線の太さも同様に、影の濃さなどではっきりとするもののため、明暗の差が小さいと境界線が曖昧になりぼやけた感じに見える。となってしまいます。

そのため、あえてコントラストを低くしすぎた写真では全体的にかすんだように見えたのです。濃いものはより濃くなるため、RAW現像後の写真はとても鮮やかですね!ではそんな写真はどの様に現像したらできるのかお伝えします。

RAW現像でコントラストを調整してみよう

では、実際にコントラストを意識したRAW現像をやっていきましょう。と言いたいところですが、RAW現像以前にやらなければならないことがあります。

コントラストを調整して見せたいものは何か

RAW現像でコントラストを調整していきたいのですが、"どんな写真にしたいか"を意識しなければどうしたいのか自分自身で分からなくなってしまいます。

コントラストを上げ過ぎれば黒く潰れや白とびが生じますし、強いエッジが効いていても、見せたいものが破綻していたら意味はありませんからね。

筆者は先ほどの山岳写真をもう少しコントラストを上げることで稜線がきれいに映し出され、ダイナミックな写真にしたいと思いました。

どんな項目を調整するのか

こちらはRAW現像前の写真になりますが、少し雲の切れ間から稜線に光がさしてました。言われてみればわかると思いますが、空の白とびを防ごうとしたところ、全体的に暗く映ってしまいました。その目で見た景色をRAW現像にてより美しく再現してみましょう。

実際の設定になります。WBの調整は少し緑が買っている気がしたので先に行いました。特筆すべき点としては、露光量を変化させていないのに明るく感じること、彩度を下げているのに色味が濃くなっているように感じることです。

内容を具体的に説明すると、まずコントラストと明瞭度を上げたのちに、黒潰れしないギリギリのところでシャドウを上げて暗部のディテールを残します。その後白とびしてしまった部分をハイライトと白レベルのスライダーで調整しました。

調整のポイントとしては、 ”明るくする部分も暗くする部分もギリギリをねらって調整する” ということです。あえて白とびや黒つぶれを狙う場合もありますが、それは次のステップで。

そうすると空の色などが白色に引っ張られてしまったため、かすみの除去とそれぞれの色相の調整を行いました。

明るい部分と暗い部分の強弱をしっかりつけることで、写真にメリハリが出たのがよくわかると思います。山の岩肌のエッジが立ち、光の向きもわかりやすくなりました。

人物写真のときの注意点

今回はあくまで風景や静物などの写真においての調整です。動物や人物を撮るときは、同じようにすると、しわ等が目立ってしまい、逆に変になる可能性があります。

コントラストを低くすると境界線が曖昧になるので、ふんわりとしたイメージになることもあります。つまり撮影する対象によってコントラストを強くするのか弱くするのか操作して確かめてみてください!

もちろん、写真の雰囲気によっては、あえてコントラストを上げたほうが人物でもカッコよく写って良いケースもあります。

いずれにせよコントラストのスライダーのみ調整しても写真全体が変化してしまうため、上手くいかないことがあります。そんな時に他の項目で補ってあげるイメージでコントラストの調整してみてください。

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