【2019年版】これからの音楽産業はどうなっていくの?世界の動向から考察してみた

この記事を執筆しているときも音楽を聴いてテンションを上げている@miyamoriKO_BO_です。ちなみに最近、好きな曲の音楽プロデューサーを調べて、そこから携わったアーティストや楽曲を聴いていることを友人に言ったら、苦笑いされました。。

それくらい少し変な?音楽の聴き方をしている自分がちょいと次世代の音楽産業について考察してみました。

ここ数年、毎年のように音楽業界がやばい!音楽産業は儲からない!って嘆くような発言がみられるようになりましたね。そうなってくると
「音楽はもう仕事にならないって本当!?」
「音楽に関わる仕事をしたいのに、どうなっていくの?」
「これからの音楽の聴き方ってどうなる!?」
と疑問ばかり増えますよね。

場合によってはその通りということもありますが、音楽産業については拡大していくと予測されます。独自目線ではありますが、近年の各データをまとめて令和の音楽産業について少し考察してみました。

ちなみに結論から述べると

  1. CDは記録用には残るかもしれない…レコードに関してはさらに流行るかも?
  2. VRなどでライブを別の場所でも体験できるようになり、ライブ自体もさらに分化していく
  3. 音楽産業のマーケットは今後も拡大していく

このようになると考えています。技術進化はすごいものなのですべてが数年で実現するかもしれませんが、読者さんはそんな考えもあるんだ。程度に捉えてもらえると嬉しいです。

それではひとつづつ考察していきましょう。

音楽は所有するものではなくなる!?

CDが売れない時代になったと言われて10年近く経過しているように感じますが、それがさらに拍車がかかると考えられます。むしろ今も存在していることがおかしいと思いませんか?

CDの売り上げから今後を予測

まずはCDの売り上げがどの程度減っているのか見てみましょう。
まずは日本のデータからCDの生産枚数ですが、年々減少していますね。

それよりも明らかに下がっていると分かるのは音楽業界が活発なアメリカです。下の画像は海外のSTATISTAという会社がまとめた2018年までの全米のCD売り上げの推移になります。

英語表記なので分かりにくいですが、全盛期の2000年はCDだけで10億枚近く売り上げているようですが、現在は5200万枚。

アメリカは日本の1億3700万枚よりも低下しています。てか日本のCDへの依存度がおかしいようにも感じますし、アメリカのCD離れが顕著な気もしますが、どちらにしても2019年以降も減少には歯止めがかからないでしょうね。

これはCDというメディアが役割を果たしたと言っていいでしょう。記録メディアとしては代わりの決定打がないため、しばらくは音源の記録用として残るかもしれませんが、視聴用としては役割は復活しないと思います。

SNSとレコードの親和性

では、CDと同じ現物として存在するレコードについてはどうでしょうか。IFPI(国際レコード産業連盟)が発表したデータによると、2018年の全世界のレコード売り上げは前年よりも9.7%も伸びた報告があります。
報告記事を確認してみると、4年連続で増加傾向だそうです。

なぜこうも差がついたのだろうか。ひとつはレコードの音質が良いと回帰している上の世代がいること。もうひとつはレコードの大きいジャケットやターンテーブルがSNS映えするために流行っている側面があるのではないかと思っています。

特に若い女性のレコードへのあこがれが強いように感じます。自身は針を交換したり、同世代と比較してレコードで音楽を楽しんでいますが、それを知人の女性などに話すと“おしゃれ”とか“あのレコードが回る感じっていいですよね”と見た目の話が多いです。

確かにあのジャケットは所有欲を満たしますし、それのために買っている方も多々いると思います。しかし現代のレコードへのあこがれは、さらに写真映え・SNS映えに振りきっているのかなーと感じています。

Instagramなどの写真投稿系SNSが流行中は写真映えするレコードという文化も流行に乗り続けられるのではないでしょうか…動画中心のSNSになるとどうなるかはわかりませんがね(笑)

ダウンロード配信も衰退する!?

少し特殊なケースですがデータとして所有していた、ダウンロードコンテンツはどうでしょうか。CDの次に一時期ダウンロード配信も流行の兆しが見えましたが、10年もしないうちに下火になったように感じます。
今思えばSpotifyやapple musicなどのサブスクリプションへの過渡期だったんだなーと思っています。

現にIFPI(国際レコード産業連盟)の2018年の世界での音楽コンテンツ売り上げのまとめを見てみましょう。

赤いフィジカルと表記されている部分がCDやレコードです。黒っぽい色の部分がダウンロード配信などです。そして下の青い部分がSpotifyなどのサブスクやYouTubeなども含めたストリーミングの売り上げです。

ハイレゾなどの配信も一時期流行させようとしていましたが、ある程度の視聴環境が必要であったことと、ダウンロードコンテンツをCDと同等の値段で購入するというのは、敷居が高かったのかもしれませんね。

こうやって年単位の推移をみていると、もはや音楽は所有するものではないのかもしれません。2019年現在はストリーミングの台頭によって所有しなくともインターネットで気軽に聴くことができる方向に完全にシフトしていっています。

しかしこのグラフを見てわかるとおり、一時期業界全体が傾いていた時期から、V字回復の兆しをみせています。その点についてさらに詳しく解説していきます。

 

音楽は体感・共有を重視する時代へ!

IFPIの昨年の売り上げの詳細が書かれたグラフを見てみましょう。

この円グラフの中で3番目に多い項目に注目してください。Performance rightsと書かれていますね。これはいわゆるライブやフェスなどのイベントのことです。

1990年代や2000年代と比較して年々比率を上げてきている項目です。これもSNSで共有する文化や、音楽が気軽に聴ける現代になったからこそ、体験することに差別化を図るといった現代の構造によって生み出された違いのように感じます。

それこそCD全盛期はCDのプロモーションのためにライブを行っていたのですが、2010年代からはライブのプロモーションのためにシングルなどを発表して、ライブで回収するという図式が成り立っています。

しかし、現代だと普通のライブではオーディエンスは刺激が足りなくなってきているのが問題になっています。それを解決するために今は各アーティストが色々な手法を考えているんです!

どんなライブがあるの?現代のライブ事情

お金を払えばVIP待遇

例:サマソニのプラチナチケット、SEKAI NO OWARIのライブ、海外アーティストのVIP席等々

お金を払えば追加のグッズがもらえたり、良い席で見られたりと海外ではすでに当たり前になっている方法です。そのアーティストなどに興味がない人からすると分かりませんが、ファンにとってはメリットも大きいですし、ライブの特別感が強くなります。現代の消費の特徴で、特定の商品や著名人に費やすお金は増加傾向のため、今後日本でも流行るでしょうね。

音自体を高音質・未体験なものに仕上げる

例:サカナクションのライブ、楽器メーカーや音響機器メーカーが主催のイベント等

言わずもがな、音が良ければ全て良し!の考えですね。音楽のあるべき姿というか、視覚的に差別化できなければ聴覚などで差別化を図るという試みです。サカナクションのバイノーラルサウンドでのライブなんかは唯一無二になっています。これも特定のファン層には強い支持が得られると思われ、機材開発とともに進化していくと思われます。

新たな視覚効果を導入する

例:EXILEのLEDダンスパフォーマンス、初音ミクの投影ライブ、FLYING LOTUSの3Dライブ等

話題性や体験としてはこれらに勝るものは少ないのではないでしょうか。音の違いよりも見た目の違いの方が分かりやすいので、新規の客層をつかみやすい傾向があります。欠点としては費用がかかるため、収益はあまりないのかもしれませんね。

今後体験できるかもしれないライブ

現代の技術では上記のライブのクオリティをさらに高めることはできても、新しい体験はできませんよね。それを今後の技術進化によってできるライブを考えるとどんなものがあるでしょうか。

ARでライブの中に別空間を演出する!?

ARとは拡張現実といって、専用の機器やスマホをかざすとデータを読み取ったり視覚にアイコンが出てきたりする技術です。Google Glassなんかが有名ですね。

この技術を活用できればライブ中にスマホの画面では別の演出が見られたり、新たな可能性が感じられますよね。

VRでライブをどこでも体験できる!?

どちらかといえばこちらの方が流行りそうですね。VRメガネの普及率は今後徐々に増加していきます。今話題の5G回線が使えるようになれば、データ量としてはストリーミングでVRを体験できるのではないでしょうか。

ライブ会場にいないけれども、VRでライブを同じ時間に体験できる…ライブのYouTube配信などをさらに突き詰めたコンテンツになると予測されます。
ただし、現時点では撮影機材や配信環境などが充実していないため、高速通信が実現可能になっても、もう少し時間がかかりそうですね。

まとめ

一時期、音楽の売り上げが落ち込んでいたのは次のフェーズに移行する時期であり、また業界としては盛り上がりを見せてきています。特にライブやフェスなんかはサブスクリプションの次に今後の収益の主力になりうる存在です。

実際に所有しないからこそ、その時の体験にお金を払う。体験型ゲームやVRなど数多くのエンターテインメントが増えたからこそ、体験にお金を払う行為が当たり前になり、結果として音楽業界ものっかった形になったんでしょうか。

しかしこうやって見てみると、まだまだ音楽産業というのは拡大していけるコンテンツが多々ありますね。むしろ昔と比較すると、音源を聴いてもらうことや若手がライブを行う容易さは、新しくアーティストを目指す人たちへメリットになると感じています。

もちろん、有名アーティストたちも現代にマッチした動きができればさらに強力な活動ができるような土壌になりつつあります。既存のCDのみで収益を図る古い方法だけではなく、音楽制作以外にも常に新しい方法を模索・追求することは表現者として必要なことなのかもしれません。

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