【楽器・機材レビュー】SongBird DIT-1 TUBE DIRECT BOX

自由気ままに自分の持っている機材などをレビューしています。

今回紹介するのはSongBird DIT-1というD.Iです。いきなりマイナーなところから攻めていますが、この機材はヴィンテージの機材のため、ネット上にほとんど情報がないので、「だったら自分が書こう!」と思い立ち記載しています。

SongBirdとはどのようなメーカーなのか

このSongBirdという会社ですが、80年代にTSC-1380というコーラスを発売し、一躍有名になったものの、現在は倒産したのか、全くと言っていいほどネットに情報が載っていません。しかし、ときおり機材が数万や数十万で販売されるも、すぐに売り切れるといった一定のファン層を獲得したメーカーになります。

line6のコーラスモデリングでも一時期上記のコーラスが入っていたり、今でもコンパクトエフェクターでSongbirdのコーラスを参考にして作られた製品が発売されるほどの存在感があるそうです。そんなメーカーも現在は見る形もないとなると、楽器メーカーはなかなか存続が難しいのかもしれません。

さて話はSngBird DIT-1に戻りますが、こちらの製品も高額で、定価が12万円だったようです。そして現在も特にジャズやフュージョンが好きなベーシストから一定の信頼を得ているようです。しかし、DIT-1はTSC-1380よりも極端に情報が少なく、どのライブハウスに持ち込んでも毎回「見たことない機材ですね。」と言われていたので、幻の機材になっているような気がします…。

確かに見た目はよくある黒い箱ものですが、そこそこ大きくて、ライブ用というよりレコーディング用途で多く使われていたのではないかと推測されます。そして実際もいい音ですが、ヴィンテージながらも実用的な本体は見た目だけでも相当いい音がしそうです。

DIT-1の音楽特性

肝心の音に関してですが、こちらの製品は名前の通り、回路に真空管を利用しています。真空管を利用していると書かれていると、「ハイが歪むのかな」とか「温かみのある音とか言ってこもった音なのかな」とか心配になる方もいるかもしれませんが、そんな心配はありません。

素直でかなりのワイドレンジを保った、素晴らしい仕上がりです。D.Iという商品の性質上、特に音が変化するわけではなく利用者以外にはほとんど変化が分からないことと、現在は自宅以外での音楽活動は行わなくなったため、他に比較するようなD.Iは売ってしまったため、特に音源は載せたりしていません…ご了承ください!

中を覗いてみると、電源はトランスを用いたブリッジングダイオード方式を採用しています。最近は音響機器でもスイッチング電源を採用しているケースが多々見受けられますが、電源トランスを用いたブリッジングダイオード方式の方が高コスト高音質であることはよく言われています。

販売されていたのが80年代~90年代のはずですので、今よりも音響機器は高額であることがほとんどの時代です。コストよりも音質を重要視していたのでしょう。

実際にレコーディングスタジオやライブハウスなどで音を比較したところ、BOSSやCOUNTRYMANなどの安価で定番なものよりももちろん高品質・低ノイズ・レンジが広い音なのは当然ですが、音に癖がないというのが一番の強みでしょうか。

特にノイズに関しては今まで何種類もの製品を利用したことがありますが、上記のような現行機種たちを含めても1~2位レベルの低ノイズだと思います。

AVALONやMILLENNIAなどのハイファイ系と呼ばれるようなプリアンプ付きのD.IよりもDIT-1はかかり方がナチュラルです。それはハイレンジが出にくいとか音が細いとかではなく、出音の速さやヘッドルームの広さ、PA卓やDTMでの編集のしやすさ等、どの楽器を使っても卒なくこなします。

もちろん、MILLENNIAで録音したベースは誰が聴いても良い音ですし、現代音楽に欠かせない音になっていますが、一概にその音が欲しいわけではないと思います。あくまでD.I以外で音を完成させているので、癖がない音が欲しい人等は絶対におすすめです。

個人的な意見ですが、試奏程度しか行ったことはありませんが、MANLEY(マンレイ)のD.Iなどが近い雰囲気を持っているのではないでしょうか…DIT-1と同じようにナチュラルで出音がキレイだった印象があります。もちろんマンレイの方がかなり高額ですし、一般人にはなかなか手が出せない代物なので、購入を見送りました。。

またマンレイのD.iとDIT-1の共通点として、双方ともヘッドルームが広いことが挙げられます。もちろんD.Iは回路的に歪むことはないのですが、安価な製品を使うとアタックが強い弾き方だとD.Iで音が潰れてしまったり、変な歪み方をしてしまうこともあります。しかしそれらは全くなく、ハイが強くて扱いにくいエフェクターなどでも簡単にシステムに取り入れることもできます。

まとめ

DIT-1は「D.i側で音を作りたくない人」で「低ノイズ」なサウンドを欲している状況であればおすすめのD.Iです。生産終了されていなければ、2010年以降のフラットな音質が評価されている現代にマッチしたのになーと思います。

音を試したい方は中古が出た際に購入するか、MANLEYの製品を購入しましょう(笑)

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